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伝統を感じて。世界を見据えて。
~佐賀だからこその仕事~

  2022.9.7

佐賀ならではの伝統的な分野を学ぶため移住されてきた方。佐賀に拠点を置いて世界を見据える企業で働かれている方。そんなみなさんを紹介します。

まずは伝統的な分野に飛び込まれた方を紹介します。唐津焼の窯元「三藤窯」で修行中の森永吉さんです。さっそく話をうかがってみましょう!

■三藤窯

森 永吉さん

三藤窯の森さん

ー 森さんの出身はどちらですか?

森さん 静岡県の沼津市です。高校卒業後、東京で4年ほど営業の仕事をしていました。営業は自分に合っていると感じていましたが、焼き物のことを知り「後世に残る仕事っていいな」と思ったのが、この道に進もうと思ったきっかけです。

ー 「三藤窯」で修行することになった経緯を教えてください。

森さん 美濃焼きの瀬戸黒にも興味があったのですが、ちょうど三藤さんがHPで弟子を募集されており、焼き物となる土や釉薬を山へ採りに行き、作り上げる三藤さんの唐津焼の作品を見て「すべてを素材から作り出すところを魅力に感じ、とてもいいな」と感じたので応募しました。

工房の様子1

ー それまで焼き物づくりの経験は…

森さん ありません。いきなり飛び込んだという感じです。現在は土を探したり、釉薬をつくったり、主に形成の前の仕事に携わっています。ただ三藤さんの制作過程を間近で見ることができますし、三藤さんの考えや想いにふれることが学びになっています。

ー 印象に残っている三藤さんの言葉はありますか?

森さん 弟子の期間中は「目を鍛えろ」と教わりました。いいものと、そうでないものを見極める目が大事だと。また「ものづくりは細部に宿る」ということも学びました。細かいところまで作業のすべてに想いを込めることは本当に大切だなと感じます。

工房の様子2

ー 森さんが感じる唐津焼の良さってありますか?

森さん 唐津焼の土の風合いが好きなんです。あたたかみを感じますし。土の違いや釉薬の違い、登り窯の焼き加減で、ひとつひとつ景色が生まれるんです。

ー 景色が生まれる?

森さん はい。カタチや色合いなど、焼き物の表情を「景色」と表現するんです。

唐津焼作品

ー 「景色」ですか。素敵な言葉ですね。森さんは東京から佐賀に移住されてきて、生活する上での景色も変わったのではないでしょうか?

森さん 変わりましたね。窯のある場所は自然が豊かで四季の移ろいを感じますし、季節によってはホタルが舞っているんですよ!また、ご近所さんが野菜をくれたり、温かい交流が佐賀には残っているなと感じました。唐津焼の作家さんは外から移住されてきた方も多いですし、作家同士の横の繋がりもあります。日々勉強になっていますし、僕は佐賀に来てよかったです!

笑顔の森さん

「佐賀に来てよかった」という森さんの言葉に、こちらも嬉しくなってしまいました。続いて1941年に大阪で創業し、2019年に佐賀工場を設立された東洋ビューティ株式会社(以下、東洋ビューティ)の3名にお話をうかがいます。

■東洋ビューティ株式会社

川本 雅也さん(佐賀工場 工場長)
沼田 一真さん(人事統括部)
中原 小百合さん(総務グループ)

東洋ビューティー佐賀工場の方々
(左:中原さん、中央:川本さん、右:沼田さん)

ー まずは東洋ビューティが、どういった企業なのか教えてください。

川本さん ヘアケアやスキンケアなどの化粧品、医薬部外品を顧客企業からの受託で、開発・製造(ODM・/OEM)している企業です。弊社は全国3拠点に合計4つの工場がありますが、この佐賀工場の生産能力はその中でも最大規模なんですよ。

ー 佐賀県に工場を設立された理由はありますか?

川本さん 佐賀県は地震・大雪などの天災が少ないことが理由のひとつです。また海外ビジネスを推し進める上で、中国やアジア圏に近いロケーションであること。そして佐賀県が推進するコスメティック構想に期待している点も大きいです。

ー 佐賀県はコスメ産業の発展にもチカラをいれていますしね。それにしても立派な工場ですね。

佐賀工場外観

沼田さん 佐賀工場のコンセプトは「みせる工場」です。明るいガラス張りで化粧品をつくる工程をご覧いただける見学通路や、弊社の歴史を紹介するミュージアムもありますよ。またアクティビティルームでは、ボルダリングやビリヤード、パターゴルフなどもできます。

アクティビティルーム

ー 工場内にボルダリング施設?すごいですね!

中原さん 私は生まれも育ちも佐賀で、中途採用で入社したのですが、こんなに大きくてキレイな工場が地元にできるということで「働いてみたい!」と思いました。

川本さん 工場のラインによっては、ずっと立ったままでの作業もありますし、休憩時間を有意義に過ごしてほしいという思いもあります。休憩室やアクティビティルーム、それと社員食堂は「従業員を大切にする」という想いから生まれたものです。

中原さん 設備以外でも「従業員を大切に」という想いは感じますよ。私は子育て真っ最中なのですが、どうしても急に休みをもらわなくてはいけない日があります。そんなときも社内の雰囲気があたたかいので、とても働きやすいです。

笑顔の中原さん

ー 川本さんと沼田さんは県外から移住され、現在は佐賀で過ごされているとお聞きしました。お二人から見た佐賀の印象を教えてください。

沼田さん 大きな公園が多く、子育てしやすい環境があるように感じます。また夏場に、住んでいるアパートの敷地内でカブトムシを見つけたこともあります!本当に自然が豊かなんだと思いました。

笑顔の沼田さん

川本さん それに、まだまだ佐賀には企業が進出する土壌があると感じます。10年後、20年後、佐賀には今以上にたくさんの企業が集まっていると思いますし「佐賀で働きたい」と思っている人にとって選択肢は増えていくのではないでしょうか。その中で私たちも中国やアジア圏など世界を見据えながら、佐賀工場に海外からのお客さまを招いたり、佐賀で生まれた製品を世界へ発信していきたいです。

談笑の様子

佐賀から世界へ。そんな志をもった企業も増えている佐賀県。しかも東洋ビューティのように従業員を大切にし、働く環境も素晴らしい企業もあります。

さて、今回は三藤窯と東洋ビューティの方に話を伺いました。佐賀にはその土地ならではの独自性や強みを生かしながら羽ばたいている様々な職業があります。そんな魅力的な仕事を紹介する『さがジョブナビ』を使って、ぜひあなたの希望に叶う仕事を探してみてください!
佐賀県の企業は「佐賀で働きたい」と思うあなたを待っています!

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